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こんにちは。講師の鈴木です。
今回は前回のアイデアメモにつづき、「構成メモ」をつくる授業をご紹介します。
長い作文を書く場合、読み手にとってわかりやすく読みごたえのある作文にするためには、構成への意識が欠かせません。
授業ではまず、よくある構成として「三段階構成(はじめ・なか・おわり)」と「四段階構成(起・承・転・結)」を説明し、
「なか」や「転」の部分を詳しく書いて盛り上げる山場にするとよいことを話しました。
そして、アイデアメモから書く内容を取捨選択してテーマをしぼり、わかりやすい順番になるように構成メモをつくります。
テーマをしぼる際には、山場の内容を何にするかを考えます。
授業では、自分が前回の授業で実際に書いたアイデアメモをもとに、一つのお題から二種類の構成メモをつくるという課題に取り組んでもらいました。
以下、生徒が実際に書いた構成メモをご紹介します。
**(構成メモ:その1)********************
テーマ・・・おばあちゃんの家のそばを散歩したこと
≪山場・・・カエルをつかまえたところ≫
① 散歩へ出かけた
・ 雨がふっていた。
・ いとことそのお母さんと一緒に言った。
② カエルをつかまえようとした
・ ちいさいカエル
・ ぴょんぴょんはねてつかまえにくかった。
・ 周りの草の色も緑でどこにいるのか分かりにくい。
・ 止まっているところをねらい、手でつかまえた。
・ 2ひきつかまえた。
・ 虫かごがなくて虫取りあみに入れて持って帰った。
③ 家に帰った
・ お母さんにカエルを見せてびっくりさせた。
・ カエルはにげてしまった。
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この生徒は、夏休みにおばあちゃんが住む長野県へ出かけたときの様々な出来事をアイデアメモに書き、
その中から散歩の途中にカエルと出会ったことをテーマに選びました。
カエルと捕まえたときの様子を細かく思い出し、詳しくメモにすることが出来ています!
ただ、三段階の「なか」の部分が盛りだくさんなので、起承転結の四段階構成に変え、
1匹目のカエルを捕まえようと悪戦苦闘した部分を山場とすると、もっと読みやすくなるでしょう。
**(構成メモ:その2)********************
テーマ・・・テニスの練習試合
≪山場・・・デュースでのねばり≫
① テニスの練習試合について
・ 勝たないとこの先優勝の確率が低くなる。
・ 緊張してドキドキ。
② はじまり
・ 最初の方はリードしていた。
・ このままいけば、勝てる。
③ ねばる
・ 追いつかれてしまいデュースに。
・ とにかくねばる→強く打てなくてもいいからひたすら返す
・ 9点で終わるところが、16点まで続いた。
・ 負けてしまった
④ 負けた気持ち
・ ねばったのに負けてくやしい。
・ 優勝できないかもしれない。
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この生徒の夏休みは、テニス漬けの毎日だったそう!
アイデアメモの段階では、練習や大会のことなど書きたいことがたくさん出てきたのですが、
字数の限られた作文を書く場合には、1つの大会、できれば1試合に絞りその中身を詳しく書いた方が面白くなることを話し、特に印象的だったこの1試合を選んで構成メモを作りました。
「とにかくねばる」場面を山場として、分かりやすい構成でまとめることができています。
さらに、デュースが続いたときの緊張感や体の感覚、相手の様子なども加えると、臨場感のある作文ができることでしょう。
このように、構成メモをつくる作業を通じて、作文のテーマと一番盛り上げるべき山場をはっきりさせることができます。
構成メモはこの後作文を書いていく上での設計図のようなもの。
たとえば、山場以外の部分が山場よりも多い文量になってしまうのは書きすぎだと分かるし、
テーマから逸れるということも起こりづらくなります。
授業では現在、学期末のまとめとして2000字作文を書くべく、メモづくり・下書きに奮闘中。
生徒たちは、長くなればなるほどメモ作りが大事になること、きちんとした構成メモがあれば楽に作文を書き進めていけることを実感してくれているようです。